「dejiren」で入力・共有・進捗管理など従来のデータ活用課題を払拭 DX・データドリブンを加速させ、経営改革を推進
株式会社セイリョウライン
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業種
運送・物流
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事業規模
70名
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課題
経営データを統合する仕組みがなく、経営幹部やマネージャー層のデータ活用と進捗管理が困難
愛知県から全国に運送事業を展開する株式会社セイリョウライン。中小企業のDX推進と経営課題推進を支援するプラットフォームBanSoを採用してデータドリブンな経営改革に取り組む同社は、「dejiren」をコミュニケーションプラットフォームとして活用。経営データのリアルタイムな共有と進捗確認により、行動計画の実行を加速している。
株式会社セイリョウライン
株式会社セイリョウラインは、一般貨物自動車運送事業を全国規模で展開。日用雑貨の共同配送に関する対応力や顧客である荷主への提案力などの強みに加えて、二種免許を取得して内航の取引も可能に。陸路に海上運輸を組み合わせた提案が顧客から好評を博している。
データ統合の仕組みがなく、入力とリアルタイムな把握、進捗管理に課題
2016年の就任以降、IT経営/管理会計などを取り入れた経営改革に取り組んできた株式会社セイリョウライン 代表取締役社長の幣旗 隆行氏は、2023年7月開催のTDBC Forumにて発表された株式会社商工組合中央金庫、TDBC(運輸デジタルビジネス協議会)、SDXC(一般社団法人サスティナビリティ・DX推進協議会)、ウイングアーク1stの4者が連携して提供する中小企業支援プラットフォームのBanSoを知るや、自社への導入を即決。dejirenをコミュニケーションプラットフォームとして活用することで、これまで実現が難しかったさまざまな経営データ活用にまつわる課題解消に取り組んでいる。
従来の経営データ活用にまつわる課題を、幣旗氏は次のように語る。「当社はいま、データドリブンな経営改革を実行するべくBanSoを導入して、専門家の助言を受けながら事業計画をまとめ、それを実行するための行動計画(アクションプラン)も策定しています。これを確実に実行するためには、当事者である経営・マネージャー層がさまざまな経営データをリアルタイムに入力、把握できるようにする必要がありました。これまでも当社ではIT経営や管理経営の考え方を取り込み、各種データを活用しようと試みてきましたが、それらのデータがExcelやAccessなど個別ファイルで格納されているため入力や把握に手間がかかり、なかなか活用されず、進捗管理も難しいというジレンマがありました。しかしデータ入力と共有、管理までを統合する仕組みを開発するとかなりの工数やコストがかかり、簡単ではありません。悩んでいた時に紹介されたのが、dejirenでした」
dejirenにさまざまな社内データを連携し、経営データ活用を加速
dejirenは、人と人、人とデータ、データとデータ をつなぎ、情報分断によるアナログ業務を無くすプラットフォーム。BanSoや社内で利用されるさまざまなシステムとの連携機能に加えて、使いやすいビジネスチャット機能、複数のサービスを横断したさまざまな業務フローをノーコードで自動化・効率化するバーチャルアシスタント機能、データの蓄積と一覧化を実現するフォーム&データベース機能などが含まれている。
同社では、BanSoで策定した行動計画(アクションプラン)を実行する際の経営・マネージャー層間のコミュニケーションツールとして、dejirenを活用している。
「dejirenはBanSoや社内システムとの連携により、これまで多重作業となっていたものを一元化。経営・マネージャー層は必要な時に、必要なデータをスムーズに入手できる。行動計画を実行する上で、日々の業務の中で必要なデータを手間なく入手、共有もしやすいという価値は、非常に大きなものがあります」(幣旗氏)
dejirenフォームからの入力で、BanSo上のデータを更新
dejirenはデータ入力課題に対して、ノーコードで入力フォームなどの開発が可能。作成したフォームはチャットからワンクリックで呼び出して活用もしやすく、入力されたデータは独自のデータベースに格納されることで、必要な時にいつでも確認、更新できる。
「dejirenはチャット起点で誰でも手軽に入力でき、自社に合わせた形でデータベースに格納されるデータ基盤がノーコードで簡単に作成できるのが、大きな魅力です。データ入力をフォーム形式にすることで抜け漏れの防止になりますし、アナログ世代であっても抵抗なく日々の行動や記録を、データ化することができます」(幣旗氏)
さらに同社は、dejirenとChatGPTの連携により、入力フォームの情報から会議のレジュメを自動作成、自社の特性に合わせた日々の経営に必要なニュース配信なども行っている。
「社員が生成系AIなど先端技術を手軽かつ身近に触ることで、社内にさまざまな活用アイデアが生まれます。」(幣旗氏)
dejirenのポテンシャルに大きな期待
DX推進の推進役として、自社+業界の課題解決に取り組む
このように同社はdejirenの機能を活用することで、これまで難しかった経営データ活用の壁を打ち破り、経営改革のスピード向上に、大きな手ごたえを感じている。
「dejirenを活用することで、これまでのように個別にファイルにアクセスする必要がなくなり、必要な時に必要なデータを、必要な人同士が共有してチェックし合い、助言し合うといった行動が、1つのインターフェースで手間なく行えます。その結果、行動計画を実行する経営・マネージャー層のデータ入力と活用が容易になり、さらに進捗管理に欠かせない報告やリマインドといったコミュニケーションの頻度と質も高まります」(幣旗氏)
同社では今後さらにdejirenの機能を使いこなし、より効率的なデータ収集を進めると共に、BanSoとの連携強化によって経営改革の質とスピード向上に注力する予定だ。
「理想とするところは、1日の業務が終わったら自動的にその日の行動がデータ化され、ひとり一人が行動計画との差分を常に意識して改善に取り組める環境です。そのためにはデータ入力や生成などは可能な限り自動化して、持論である『処理はデジタル、判断はアナログ』を実践したい。dejirenにはまだ当社が使いこなせていない機能も多くあり、そのポテンシャルには大きな期待があります。今後、BanSoとの連携に磨きをかけて持続可能な物流事業者としての成長を目指し、さらには物流事業者におけるDX経営の推進役として自社だけでなく、顧客やパートナーを巻き込んだ改善に取り組んでいきたいと考えています」(幣旗氏)
右)株式会社セイリョウライン 代表取締役社長 幣旗 貴行 氏
左)SDXC( 一般社団法人サスティナビリティ・DX 推進協議会)代表理事 藤田 祐介 氏